間取りを考える前に──パッシブデザインとは?
パッシブデザイン 静岡 工務店
土地が決まったら、まず取り組みたいのが「間取りづくり」。その前にぜひ知っておいて欲しいのが、パッシブデザインという考え方です。
パッシブデザインとは?
機械の力に頼らず、自然の光や風、太陽の熱など、「自然そのもの」を設計の力に活用するデザイン手法です。
一切の機械を使わないからこそ、自然と過ごしやすい間取りにつながります。まさに、家づくりの基本中の基本です。
間取りは簡単そうで、とても奥が深い。
パッシブデザイン 静岡 工務店
家づくりにおいて、間取りはまさに核となる部分です。
間取りの工夫ひとつで、家に命が吹き込まれます。
なかでも大切なのは、自然のエネルギーをどう活かすか。
たとえば、太陽の光をどう取り込み、どう遮るか。
風の通り道をどうつくるか。
これらは、そう設計された間取りでなければ、効果を十分に発揮できません。
パッシブデザイン で建てる、静岡の工務店

Passive Design = 受け身。でも、それが一番力強い。
パッシブデザイン 静岡 工務店
「パッシブ=受け身」と聞くと、少し頼りなさそうに感じるかもしれません。
けれど、もし自然のエネルギーだけで心地よく暮らせたとしたら──
それはとてもクリーンで、地球にとって最も力強い選択なのかもしれません。
エアコンなどに頼らず、自然の力だけで快適に暮らす家。
それこそが、パッシブデザインの理想です。
現実とのバランスも大切に。
パッシブデザイン 静岡 工務店
とはいえ、自然の力を最大限に活かす理想のパッシブ住宅を実現するには、
日当たりや風通しなどが抜群の「好条件の土地」を選ぶ必要があります。
外国映画のように、広々とした敷地に一軒だけ家を建てられるなら話は別ですが──
ここは日本。特に都市部では、そう簡単に理想の土地には出会えません。
だからこそ「工夫」が大切。
パッシブデザイン 静岡 工務店
日照条件が厳しい土地でも、少しでも自然のエネルギーを取り入れる工夫が大切です。
土地が決まる前から、太陽の動きや風の流れを観察しておくことで、より良い間取りが描けます。
そうして設計された家は、その土地にしか建たない唯一の家となります。
自然と調和し、その場にそっと寄り添う──
それが、パッシブデザインの家づくりです。
家に命を吹き込む、間取り。
パッシブデザイン 静岡 工務店
今は情報社会。
ネット上には、無数の間取りプランがあふれています。
けれど、自分たちの暮らしにぴったりと寄り添うような間取りは、
知恵を絞り、時間をかけてつくりあげた唯一無二のオリジナルです。
たとえ似た形のプランがどこかにあったとしても、
それはやはり、その人だけの「かたち」。
だからこそ、愛着が生まれるのだと思います。
間取りは、構造にも大きな影響を与えます。
木造住宅であればなおさら、
上下階の柱や壁の力のバランス、梁のかけ方、継手の補強など、
すべてが密接に関わってきます。
1階を考えるとき、2階を意識し、
2階を考えるとき、1階を思い浮かべる。
平面を描きながら、常に立体を思い描く。
力がスムーズに、無理なく伝わる構造であること──
それが間取り設計の基本です。
そこに、お客様の想いや希望を織り交ぜながら、
私たちは何度も試行錯誤し、ご提案を重ねていきます。
間取りは、家づくりの「心臓」。
暮らしのすべてのはじまりであり、
家に命を吹き込む、大切な第一歩です。シブデザイン パッシブソーラーハウスを静岡で建てる
Glenn Murcutt という考え
カフェスタイル 注文住宅
グレン・マーカット の設計は、自然の動きを考えて、家の間取りに反映させる。
要は パッシブデザイン の考え方なのですが、
自然の中にぽつんと建つ 家。そんな作品が多いです。 デザインはシンプルで、一見都会チックな印象 なのですが、見れば見るほど、建物の放つ優しさが伝わってくるような気がします。

この本の中から、グレンの言葉を一部抜粋させて頂きます。
(GLENN MURCUTT TOTO出版)
「私は生徒にどう図面を描くか教えます。
私がお話したことすべてをどのように図面にするか。1枚の図面がどれだけ空間を描写できるか。これは 人間の素晴らしい才能です。
誰かが座して、空間を思い描き、
2次元の図面にし、違う誰かがそれを読んで建てることができる。素晴らしい行為です。
建築家が考え抜いたことを、描いて大工に渡し、大工はそれを読んで、できると答える。
あなたの図面から大工が空間を想像して、どうやって建てればよいかわかる のです。
何という人間の技でしょう!
図面を描くことは本当に大切なことです。
図面を引く行為は、紙に線を引くことではなく、
あなたの定義する空間をつくることなのです。
多くの生徒は平面と断面を描くことから始め、
それが建物をつくることだと思っています。
それはある種の建物とはなっても、必ずしも建築になってはいないでしょう。
建築は理論ではない。現実なのです。建築は学ぶことではありません。それは知識なのです。」
建築という共通言語
カフェスタイル 注文住宅
国や言葉は違っていても、
考え方や大切にしたい教えには、きっと人種なんて関係ない。
そう感じさせてくれる、グレンの言葉。
小さな家でも、歴史に名を残すような大きな建築でも、
根底にある想いは同じ──
「どう生き、どう在るか」ということ。
それが国境を越えて、心に深く響いてくるのです。