無垢材の床や柱、造作家具など、木を生かした住まいでは「どの塗料を使うか」によって、仕上がりの質感や木の表情が大きく変わります。
木材の表面に硬い膜をつくる塗料もありますが、無垢材ならではの手触りや風合いを楽しみたい場合には、木の内部に浸透する自然系オイルを選ぶ方法もあります。
その中でも、柿渋の持つ機能に着目して開発されたのが「パーシモンカラーワークス」です。
パーシモンカラーワークスは、木材を保護するだけでなく、柿渋タンニンの働きを生かし、室内の空気環境にも配慮した機能性自然塗料です。
今回は、パーシモンカラーワークスの特徴や、一般的な塗料との違い、自然素材の家との相性について詳しくご紹介します。
パーシモンカラーワークスとは?
パーシモンカラーワークスは、柿渋から抽出した柿タンニンと植物由来の成分を活用した木部用の自然塗料です。
一般的な塗料には、塗膜を形成するための合成樹脂や、塗料を塗りやすくするための溶剤が使用されることがあります。
一方、パーシモンカラーワークスは、石油系溶剤を使用せず、植物由来の素材を生かしてつくられています。
木材の表面に厚い膜をつくるのではなく、塗料が木の内部に浸透することで、木の風合いや質感を残しながら保護することが特徴です。
無垢材の木目や手触りを生かしたい方にとって、素材の魅力を引き出しやすい塗料といえるでしょう。
柿渋の力を活用した機能性自然塗料
柿渋は、古くから日本で利用されてきた天然素材です。
渋柿に含まれる柿タンニンには、消臭や防腐などの働きがあるとされ、昔から木材や和紙、漁網、酒樽など、さまざまな用途に活用されてきました。
パーシモンカラーワークスでは、従来の柿渋をそのまま使用するのではなく、柿渋に含まれる柿タンニンを抽出して塗料に活用しています。
そのため、従来の柿渋で気になることがある独特の臭いや、時間の経過による赤褐色への変化を抑えながら、柿タンニンの機能を住まいに取り入れることができます。
木材を保護するだけではなく、室内の空気環境にも配慮していることが、パーシモンカラーワークスの大きな特徴です。
特徴1|木の内部に浸透し、木の風合いを生かす
無垢材の魅力は、一つひとつ異なる木目や色合い、そして素足で触れたときの温かみです。
塗料によって表面に厚い塗膜をつくると、木材を保護しやすくなる一方で、木本来の質感が変化する場合があります。
パーシモンカラーワークスは、木材の内部に浸透するタイプの塗料です。
木目を覆い隠しにくいため、無垢材が持つ自然な表情を生かした仕上がりを目指すことができます。
また、木材の調湿性など、素材本来の特性をできるだけ生かしたい住まいにも相性の良い塗料です。
特徴2|柿渋タンニンによる消臭機能
住まいには、料理やペット、生活用品など、さまざまな臭いがあります。
パーシモンカラーワークスは、柿渋タンニンの持つ消臭機能に着目して開発されています。
木部に塗装することで、木材を保護しながら、生活臭などが気になる室内環境にも配慮できることが特徴です。
ただし、塗料を使用するだけで、住まいのすべての臭いを完全になくせるわけではありません。
換気や清掃など、日常的な室内環境の管理と組み合わせることが大切です。
特徴3|室内の空気環境に配慮
新築住宅やリフォームでは、建材や接着剤、家具などから放散されるVOC(揮発性有機化合物)が問題になることがあります。
パーシモンカラーワークスは、柿渋タンニンの働きを活用し、ホルムアルデヒドなどの室内空気中の物質を吸着・中和する機能を特徴としています。
メーカーの試験では、ホルムアルデヒドを30分で約99%低減したという結果も紹介されています。
ただし、試験結果は測定条件や対象物質によって異なります。
実際の住宅では、部屋の広さや換気量、建材の種類、温度や湿度など、さまざまな条件が影響します。
そのため、塗料だけに頼るのではなく、適切な換気計画や、使用する建材全体を考えることが重要です。
特徴4|柿渋特有の臭いや色変化を抑えている
「柿渋」と聞くと、独特の臭いや、時間が経つにつれて赤褐色に変化するイメージを持つ方もいるかもしれません。
パーシモンカラーワークスは、柿渋そのものではなく、抽出した柿タンニンを活用しています。
そのため、柿渋特有の臭いを抑え、経年による大きな色変化を起こしにくくしています。
柿渋の機能には興味があるけれど、独特の臭いや色の変化が気になるという方にも取り入れやすい製品です。
一般的な塗膜系塗料との違い
木部に使用する塗料には、大きく分けて「塗膜をつくる塗料」と「木材に浸透する塗料」があります。
塗膜系の塗料は、木材の表面に膜をつくることで、傷や水分から木を保護します。
一方、パーシモンカラーワークスのような浸透型の自然塗料は、木材の内部に浸透し、木目や自然な質感を生かしながら木を保護します。
どちらが優れているということではなく、使用する場所や求める仕上がりによって選ぶことが大切です。
| 比較項目 | パーシモンカラーワークス | 一般的な塗膜系塗料 |
|---|---|---|
| 塗料の働き | 木材の内部に浸透して保護 | 表面に塗膜を形成して保護 |
| 木の質感 | 木目や自然な手触りを生かしやすい | 塗料の種類によって質感が変化する |
| 木の表情 | 木目が見えやすい | 塗膜によって見え方が変わる場合がある |
| 表面の保護 | 使用環境に応じたメンテナンスが必要 | 傷や汚れに強い製品もある |
| 空気環境への配慮 | 柿渋タンニンの機能を活用 | 製品によって異なる |
| メンテナンス | 定期的な塗り直しが必要になる場合がある | 劣化した塗膜の補修が必要になる場合がある |
※塗料の性能や仕上がりは、製品の種類、木材の樹種、施工方法、使用環境によって異なります。
パーシモンカラーワークスのメリット
パーシモンカラーワークスには、次のようなメリットがあります。
無垢材の風合いを生かしやすい
木材の表面を厚い塗膜で覆いにくいため、木目や自然な質感を楽しめます。
自然素材を重視した住まいに合わせやすい
石油系溶剤を使用せず、植物由来の素材を生かしているため、自然素材を取り入れた家づくりと相性が良い塗料です。
柿渋タンニンの機能を活用できる
消臭や室内空気への配慮など、木材の保護だけではない機能を持っています。
柿渋特有の臭いや色変化を抑えられる
柿渋の機能を取り入れながら、従来の柿渋で気になることがある臭いや色の変化を抑えています。
木部にさまざまな色を取り入れられる
クリアだけでなく、木の表情を生かしながら色を加えられるカラーバリエーションも用意されています。
自然塗料だからこそ知っておきたい注意点
自然塗料には多くの魅力がありますが、すべての場所に万能というわけではありません。
使用する前には、次の点も理解しておくことが大切です。
傷や汚れへの強さは使用環境によって異なる
表面に硬い塗膜をつくる塗料と比べると、傷や水分に対する性能が異なる場合があります。
特に、水がかかりやすい場所や、汚れやすい場所では、用途に合った塗料や仕上げを選ぶ必要があります。
定期的なメンテナンスが必要になる場合がある
木材の表面は、日光や摩耗、乾燥などによって少しずつ変化します。
使用する場所や頻度によっては、定期的に塗り直すことで、木材の状態を保ちやすくなります。
ただし、浸透型の塗料は、表面の塗膜をすべて剥がす必要がない場合もあり、状態によっては比較的メンテナンスしやすいことも特徴です。
木の種類によって仕上がりが異なる
木材は樹種によって、塗料の吸い込み方や色の見え方が異なります。
同じ色の塗料でも、杉やヒノキ、オーク、パインなど、木の種類によって仕上がりは変わります。
施工前には、実際に使用する木材で試し塗りを行うことをおすすめします。
パーシモンカラーワークスはこんな方におすすめです
パーシモンカラーワークスは、次のような方におすすめです。
- 無垢材の木目や自然な質感を生かしたい方
- 自然素材を取り入れた家づくりをしたい方
- 木部の仕上げにも素材の安全性を求める方
- 室内の空気環境にも配慮したい方
- 柿渋の持つ機能に興味がある方
- 木の温かみを感じられる住まいをつくりたい方
自然素材の家は、見た目だけでなく空気にもこだわる
自然素材の家というと、無垢材や塗り壁など、見た目や手触りに注目されることが多いかもしれません。
しかし、住まいは毎日長い時間を過ごし、家族が同じ空気を共有する場所です。
だからこそ、壁や床だけでなく、木材を仕上げる塗料についても、素材や機能を考えて選ぶことが大切です。
パーシモンカラーワークスは、木の風合いを生かしながら、柿渋タンニンの機能を住まいに取り入れられる自然塗料です。
木を保護するだけではなく、室内の空気環境にも配慮した住まいづくりを目指す方にとって、新しい選択肢の一つになるでしょう。
杉江建設では、自然素材の持つ温かみや質感を大切にしながら、住み心地や室内環境にも配慮した家づくりをご提案しています。
無垢材や自然塗料を使った家づくりに興味がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
壁材についても自然素材にこだわりたい方は、柿渋タンニンを配合した「パーシモンウォール」の記事もぜひご覧ください。